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賃貸の建物構造の違い・メリットデメリットをわかりやすく解説!建て替えに適している構造も

建築・建て替え
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#賃貸経営の知識をつけたい
賃貸の建物構造の違い・メリットデメリットをわかりやすく解説!建て替えに適している構造も

物件情報を見ていると、RC造やSRC造などと書かれているのをよく見かけますよね。建物の構造を記載していることは分かっても、具体的にどんな構造なのか分からないという人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、建物の構造の違いによるメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

建物構造の種類は大きく6つ

建物構造は大きく以下の6つに分けられます。
・W造/木造
・S造/鉄骨造
・RC造/鉄筋コンクリート造
・SRC造/鉄筋鉄骨コンクリート造
・RS造
・WRC造

建物構造の特徴とメリット・デメリット

建物構造 違い2

それぞれの構造の特徴とメリット・デメリットを紹介します。

W造/木造

W造(木造)とは、主要部分を木材で作った構造のことです。Wood(木材)の頭文字を取ってW造とか書かれることがあります。日本の戸建てやアパートで最もよく採用されています。

木造のメリットは、コストが低いこと、木材の特性により空間の湿度をコントロールする機能があること、優しいぬくもりが感じられることなどです。木の香りには癒し効果もあると言われています。デメリットとしては、防音性が低いこと、気密性が低いことが多く冷暖房が効きにくいことなどです。

なお、耐火性が低いとも言われますが、太い柱などの場合は表面が燃えても中まで燃えるには時間がかかるため、建物は崩壊しにくい傾向にあります。

S造/鉄骨造

S造(鉄骨造)とは、梁や柱などの骨組みに鉄骨を用いた建物のことです。Steel(スチール)の頭文字を取って「S造」と書かれることがあります。鉄骨の厚さにより、6mm以上は重量鉄骨、それ以下は軽量鉄骨と分けられます。

鉄骨造はマンションやアパート、ビルといった比較的大きな建物や工場や倉庫などによく用いられます。一戸建てに採用される場合もあります。

鉄骨造のメリットは、木造と比較して法定耐用年数が長いため長期ローンを組みやすいこと、耐震性が高いことなどがあります。デメリットは、木造に比べてコストが高いこと、断熱性が低いことでしょう。

RC造/鉄筋コンクリート造

RC(鉄筋コンクリート)とは、コンクリートの芯に鉄筋を配することで強度を高めたものです。コンクリートと鉄を組み合わせることで互いの長所・短所を補い合い、強度や耐久性が向上します。Reinforced Concreteの頭文字を取ってRC造と書かれることがあります。

鉄筋コンクリート造のメリットは、耐震性、耐火性、気密性、遮音性に優れていること、建築の自由度が高いことなどがあります。デメリットは木造や鉄骨造に比べてコストが高いことでしょう。

SRC造/鉄筋鉄骨コンクリート造

SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート造)は鉄骨の柱の周囲に鉄筋を組んで、コンクリートを打ち込み施工した建物のことです。大型マンションやビルなど大規模な建物にSRC造の工法が用いられます。

鉄筋鉄骨コンクリート造のメリットは、強度が高く、耐震性、耐火性、耐水性に優れていることです。デメリットは、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造に比べてコストが高いことが挙げられます。

RS造

RS造とは、建物の下部をRC造でつくり、上部をS造などで構成する混合構造です。主に低中層マンションの建設に採用されています。なお、RSはReinforced-Steelの略です。

RS造のメリットは、鉄筋コンクリート造よりコストを抑えられ、鉄骨造よりも耐久性があるというように、両方の良さを併せ持ちます。デメリットは、上層階と下層階で構造が違うため、気密性や遮音性などが異なることです。また上層階と下層階の主な違いとしては、日当たりや風通しや、マンションからの出入りがしやすいかどうかが違います。

WRC造

WRC造(壁式鉄筋コンクリート造)とは、鉄筋コンクリート造ですが、鉄筋コンクリート造ですが、柱と梁で空間を構成するラーメン構造に対して、4面の壁と床、天井で空間を構成する構造です。主に5階建てまでの低層マンションで使われています。

壁式鉄筋コンクリート造のメリットは、ラーメン構造より耐震性に優れ、室内が凹凸のないスッキリとした空間になります。デメリットは、間取り変更の自由度が低いことと、ラーメン構造と比べて自重が重くなるため高層ビルには向かないことです。

【パターン別】建て替えの際におすすめの構造

・重視するもの別に、構造のおすすめ度を表で紹介します。

構造 コスト 遮音性 耐震性 耐火性 気密性
木造 × ×
S造 ×
RC造
SRC造
RS造 ◎/△ ◎/×
WRC造

※RS造とは、建物の下部をRC造でつくり、上部をS造などで構成する混合構造のことです。
音性気密性はRCは◎、S造はそれぞれ△、×といった意味で記載しております。

建て替えは目的にあった構造を選ぼう

一戸建てなどの低層住宅でコストを抑えたい場合は木造、長期ローンを組みたい場合や3階建て以上の建物はS造、耐震性や耐火性、耐久性を重視するならRC造・SRC造が適している…というように、目的や予算、建てる場所によって、選ぶべき建物の構造は変わってきます。また、同じ構造でも、壁の材質や厚さなどによっても建物の性能は変わります。

どんな間取りでどんな人が住むのかイメージすることで建物の構造が絞られることもあります。それぞれの構造の特徴やメリット・デメリットを理解して、後悔のないように選んでください。

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