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不動産管理信託の仕組みとメリットデメリットを基礎から解説!相続対策での注意点も

賃貸管理
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#賃貸経営の知識をつけたい
不動産管理信託の仕組みとメリットデメリットを基礎から解説!相続対策での注意点も

「信頼できる人に自身の不動産管理を任せたい」「不動産財産を孫の代まで継承したい」などといったニーズに応え、相続対策にも活用可能な不動産管理信託。

ここでは、不動産管理信託の基本的な意味や仕組み、メリット・デメリットに加え、不動産管理信託にかかる費用項目と流れについても解説します。不動産管理信託に関心がある方はぜひ参考にしてみてください。

「信託」と「不動産管理信託」の意味

信託とは、「自分の財産を信頼する第三者に託し、自分や大切な人のために管理・運用してもらう制度」を指します。財産の管理や運用を誰に託すかを自分で決めて、信頼する人に託すことができるのが大きな特徴です。

不動産管理信託とは、信頼できる人に不動産の管理を信託することを指します。不動産信託に関わる人は、委託者・受託者・受益者の3人。委託者とは財産の管理を預けて管理を依頼する人。受託者は財産を委託者から預かって管理・運用を行う人、受益者は財産の管理によって生じた利益を受ける人です。受益者は、委託者が指名することで決定します。

不動産管理信託の活用場面①、家族信託

家族信託とは、不動産の管理を自分の家族に委託すること。信頼する第三者を家族に限定していることが特徴です。

メリットは、認知症対策として使えること。不動産管理信託は30年目に存命している人まで受益権者を指定できるため、受託者を孫に設定することで二次相続に活用できます。また、委託者が元気なうちから家族に管理を任せられれば、自身は利益のみを得ることも可能です。

不動産管理信託の活用場面②、その他

不動産管理信託とは2

不動産の管理を信託銀行に委託することもできます。信託銀行によっては不動産の売買や鑑定業務まで行っているところもあり、面倒な不動産管理をその道のプロに任せることができるため安心です。

不動産管理信託のメリット・デメリット

不動産管理信託のメリットには、通常の不動産取引と比較するとコストを抑えられる点があります。

通常、不動産の売買には印紙税や登録免許税、不動産取得税がかかりますが、不動産信託ではこのうちの不動産取得税がかかりません。2021年3月31日まで、住宅の税率は固定資産税の3%かかります。

また宅地では固定資産税評価額の2分の1に対して3%ですが、不動産信託ならこの税金がかからないことになります。

デメリットは、信託受益権を現物に戻すときに不動産取得税や登録免許税がかかること。信託を設定するときにも登録免許税はかかるため、トータルでは税金を多く払う必要があるのです。

また、信託銀行が受託者になっている場合は、信託報酬が発生する点もデメリットのひとつです。

不動産管理信託を相続対策に活用する際の注意点

不動産管理信託を利用すれば、孫の代まで継承者を決められることは先ほど述べました。しかし不動産管理信託は相続対策にはなっても、相続税対策にはなりません。不動産信託受益権は相続税の課税対象となります。

さらに不動産信託受益権の相続税評価額は、信託財産の時価によって決まります。そのため、相続税の節税にはならないのです。不動産管理信託は、あくまで不動産の継承者を長期的に指定できるという相続対策であることにお気を付けください。

不動産管理信託にかかる費用項目と流れ

不動産管理信託にかかる費用は、大きく分けると登録免許税と印紙税、専門家への報酬の3つ。登録免許税は、土地評価額の0.3%および建物評価額の0.4%です。印紙税は信託契約書に印紙代200円、受益権売買契約書に印紙代200円です。

また登記を専門家へ依頼する際の報酬も必要です。自身で登記全てを行うことは不可能ではありません。

しかし専門的なことなので、通常は弁護士や司法書士に依頼することになるでしょう。依頼する専門家や賃貸物件の規模などによって費用は大きく変わります。早めに確認しておきましょう。

実際に不動産管理信託を行う場合、まずは所有権移転登記を行います。受託者に所有権が移動した際に行う登記です。不動産登記簿のうち「権利部の甲区」に記載され、所有権移転登記が行われたあとは、信託登記を行います。

委託者の必要な書類は、不動産権利書・印鑑証明書・固定資産税評価証明書・実印・身分証明書です。受託者は、住民票・認印・身分証明書が必要です。

まとめ

不動産管理信託は、所有する不動産管理を信頼できる人に任せられる制度。第三者に生前から管理を託すことができたり、死後もサポートを継続してもらえたりする機能があるため、相続対策にも有効活用できます。

しかし、メリットばかりではなくデメリットもある不動産管理信託。制度やデメリット、登記の流れなどを正確に理解した上で、有効に活用するようにしましょう。