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賃貸経営をしているマンションの敷地内に粗大ゴミが放置されてしまった場合、大家さんとしてどのように対応すべきなのでしょうか?今回は、粗大ゴミを放置するリスク、放置ゴミへの対処法や予防策などを解説していきます。
目次
粗大ゴミは、通常のゴミ捨て時に回収されません。また、自治体によっても回収方法が異なります。そのため、捨て方がわからず困ってしまった人が、粗大ゴミをマンションの敷地内に放置してしまうこともあるのです。
このような不法投棄を防ぐためにも、粗大ゴミが敷地内に放置されているのを見つけたら、早急に対処する必要があります。
一般的に「家具・布団などを始めとする、一辺が30cm以上のもの」が粗大ゴミ に該当します。捨て方としてはフリマアプリなどで引き取ってもらうなどもありますが、基本的には自治体の粗大ゴミセンターに回収予約をして、有料で引き取ってもらうことが一般的でしょう。
ただし、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の家電4品目とパソコンについては、家電リサイクル法に基づきメーカーが回収することになっており、粗大ゴミとして捨てることはできません。
マンションの敷地内に粗大ゴミが放置されていると、以下のようなリスクが発生します。
賃貸物件の敷地内に粗大ゴミが放置されている場合、入居希望者が内見に訪れる際に悪印象を与えることは言うまでもありません。物件の管理体制の質も良くないと判断されますので、外観への悪影響だけでなく、空室も埋まりにくくなるなど家賃収入の面でも打撃を受ける可能性があります。
マンションのゴミ捨て場などに粗大ゴミが放置されている場合、通常のゴミ捨てのスペースが狭くなり、ゴミがスペースから溢れ出してしまう可能性があります。周辺が汚れるだけでなく、悪臭などによって、迷惑をかけてしまうことも。。
また、エントランスなどの共有スペースに粗大ゴミが放置されている場合は、通行の妨げになるなど、普段使用している入居者へストレスを与えてしまいます。
粗大ゴミの放置は放火されるリスクもあるため、火災などのに発展してしまった場合、入居者や近隣住民に迷惑がかかる事態になる恐れもあります。
粗大ゴミの不法投棄をする人は、必ずしも入居者とは限りません。しかし、一人行えば「自分もいいだろう」というように、他の人も後に続いて粗大ゴミを放置してしまう可能性も出てくるでしょう。このように、入居者のモラルの低下は避けられません。
「粗大ゴミの捨て方がわからない」「ゴミ捨てでお金をかけたくない」という理由でゴミを不法に放置することは犯罪であり、社会人の誰もが知っている常識です。ゴミを不法投棄した場合、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはこれら両方が科せられることになります。
粗大ゴミの放置を見つけた場合、賃貸物件の大家さんとしてどのように対応していく必要があるのでしょうか?
粗大ゴミは、本来の持ち主に処分する義務があります。しかし、そのまま放置しておくとご紹介したようなリスクが生じるため、本来の持ち主が分からない場合は、大家さんもしくは管理会社が処分費用を負担する必要が出てくるのです。
敷地内に粗大ゴミが放置されていることに気が付いたら、以下の順番で適切に対処していきましょう。
土地の所有者としてまず行うことは、警察への通報です。粗大ゴミの放置の現状をそのまま保管し、警察へ通報しましょう。現場検証などにより事件性の有無を調べたり、不法投棄者の特定につながったりする可能性もあります。
警察に通報しても解決しない場合、次に行うのは地元の自治体への連絡です。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」には、不法投棄に気が付いた土地の所有者は、自治体へ通報する義務がある ことが明記されています。
ただし、通報を受けた自治体が不法投棄された粗大ゴミを処理するなどの規定がなく、処分費用を負担してくれないのが現実です。
賃貸物件に事前に設置しておいた防犯カメラの映像などで、放置された粗大ゴミの不法投棄者が特定できる場合もあります。この場合には、粗大ゴミの撤去請求、さらには損害賠償請求を行うことが可能です。
トラブルを大きくしないためにも、弁護士などのプロに相談して話を進めていくのが良いでしょう。
粗大ゴミの犯人が見つからなかった場合、最終的には賃貸物件の大家さん、もしくは管理会社が処分をしなければなりません。入居者や近隣の住民へ悪影響となる前に、早急に自治体の粗大ゴミセンターに回収予約をして、有料で引き取ってもらう手続きをしましょう。
粗大ゴミの不法投棄は手間や時間だけでなく、精神的な負担もかかることになります。このような事態を招かないためにも、大家さんとしては以下のような方法で、粗大ゴミを不法投棄されないように予防することが大切です。
入居者にとって、粗大ゴミが出やすいのは退去時です。退去時における粗大ゴミの取り扱いについて、入居時の賃貸借契約書に明記しておく、退去する旨を受けたときにあらためて説明しておくという2点を押さえると良いでしょう。
入居者は、契約書の細かな内容などは忘れてしまいがちです。そのため、普段から入居者が目にしやすい掲示板などにも、不法投棄への注意喚起の張り紙を掲示しておくことをおすすめします。「不法投棄を見つけたら通報する」「不法投棄では刑事罰が科される」といった内容を、シンプルにわかりやすく伝えるのがポイントです。
監視カメラの設置は犯罪抑止に効果があるうえ、不法投棄の犯人を特定する際にも役立ちます。ゴミ捨て場のみならず、通路やエントランス周辺にも設置しておくと、犯人の特定に大きく貢献するでしょう。
賃貸物件の経営では、粗大ゴミを放置されないように大家さん側で予防策を講じておくことが大切です。粗大ゴミの放置を発見した場合には、早急に処理の手続きを整えましょう。