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アパート経営などの不動産投資には、キャッシュフローが重要となります。しかし、アパート経営におけるキャッシュフローについて、正しく理解している人はそれほど多くはないのでは。
今回は、アパート経営のキャッシュフローを正しく理解するとともに、計算方法や注意点などもわかりやすく解説していきます。これからアパート経営をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
アパート経営におけるキャッシュフローとは、家賃収入から借入返済額や経費などの支出を差し引いて、最終的に手元に残るお金のことです。
アパート経営を始めたとしても、支出額が多くてキャッシュフローに余裕がなくなるとメリットがなくなります。アパート経営はキャッシュフローとの戦いと言っても過言ではないのです。
アパートの利回りは、家賃×部屋数で算出されます。しかし、実際には通年満室とは限りません。しかも、空室対策などで家賃の値引きも想定されるため、本来設定した家賃×部屋数とはならないのが現実です。
アパート経営の失敗は、キャッシュフローの見通しが甘いことが最大の原因です。
アパート経営の収支において、月々の支出の大部分を占めるのは借入金の返済分です。そして、借入金の返済額全部を経費として計上できる訳ではありません。元金の利息は経費に計上できますが、返済分は所得になります。返済した分は、財産になりますので、所得としてみなされるということになります。
そして、家賃の滞納もキャッシュフローの悪化につながり、アパート経営の失敗の原因となります。しかし、家賃収入は入居者が滞納していても、支払日に計上されます。つまり、その分も課税対象になり、実際には収入のない滞納分の税金も所有者が払わなくてはなりません。
このように、借入金の支払いや税金に対しての見通しの甘さが、アパート経営を失敗させる要因となるのです。
では、キャッシュフローの計算方法と具体的なシミュレーションを紹介します。
アパート経営における、キャッシュフローの計算式は以下の通りです。
キャッシュフロー = 家賃収入 × 入居率 – 経費 - 借入返済額 - 税金
この計算式を元に、以下の条件のアパート経営のキャッシュフローをシミュレーションしていきましょう。
物件価格・・・5,000万円
自己資金・・・800万円
借入金・・・4200万円、25年返済
金利・・・2.5%
部屋数・・・10部屋
家賃収入・・・7万円 × 12ヶ月 × 10部屋 = 840万円
経費(経費率20%)・・・168万円
空室率・・・20%
この条件から満室時の年間家賃収入は、7万円×10部屋×12ヶ月=840万円となります。
しかし、常に満室とは限りません。空室率を20%ととすると、672万円となります。672万円から経費の20%を引くと537.6万円となり、さらに借入返済額226万円を引いた311.6万円、さらに税金を支払って手元に残ったお金が、実際のキャッシュフローとなります。(税金に関しては状況に応じて異なるため割愛します)
アパート経営は、キャッシュフローに余裕がなければメリットがありません。それでは、実際にキャッシュフローを増やすにはどのような方法があるのかを見ていきましょう。
アパート経営において、借入金返済の金額が多ければ多いほどキャッシュフローが少なくなります。自己資金が少ないと、借入額は多くなってしまいます。さらにそれを短期間で返済しようと思うと、月々の返済は高くなりキャッシュフローに余裕がなくなるもの。
しかし、借入返済期間を長くしておけば月々の返済額が減り、キャッシュフローに余裕が生まれます。
そもそも、家賃収入を増やすと言うことは、結局キャッシュフローを増やすことに繋がります。家賃収入を増やすには、立地の良い場所を選ぶ、こまめにリフォームするなどの見極めや管理も必要となります。
アパート経営におけるキャッシュフローとは、家賃収入から借入返済額や必要経費を差し引いた金額です。つまり、自己資金が多ければ借入金額が少なくなり、手元に残るキャッシュフローが増えます。
しかし、自己資金を貯めてからアパート経営をするのは理想ですが、現実的には難しいことです。アパート経営が軌道にのったら計画的に繰上げ返済をしていくことも、キャッシュフローを増やす方法のひとつとなります。
今回は、アパート経営のキャッシュフローについて、計算方法や注意点などもわかりやすく解説しました。儲かるアパート経営を目指すには、先を見据えたキャッシュフローの計算が必要です。キャッシュフローを正しく理解して、儲かるアパート経営を目指しましょう!