台風・豪雨に備えた賃貸経営!水害による被害の例と対策を解説
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高温多湿という気候の日本では、カビ対策をしておかないと至るところにカビが発生してしまいます。貸室のカビ対策をするのは入居者の仕事ですが、建物の構造や建築材によっては、入居者がカビ対策を行っていてもカビが発生することがあります。そうなった場合は、大家さんが対処をしなければならないので、発生前に対策を行っておくことが重要です。
今回は、カビが発生しやすい構造や場所、賃貸物件のカビ対策で大家さんがすべきことを解説していきます。
目次
日本は季節ごとに気温や湿度が異なりますが、その中でも特に梅雨は要注意です。梅雨の時期は長引く雨のせいで湿度が高く、結露が発生しやすいためカビも発生しやすくなります。
本来であれば、入居者が対策を行うべきですが、除湿機など湿度を下げる工夫をしてもカビが発生することがあるため、クレームに繋がってしまうので注意しましょう。
前述のとおり、賃貸物件のカビ対策費用は、基本的に入居者負担となります。
たとえば、部屋干しをしていたり、浴室の換気扇を回さなかったり、入居者の生活習慣によって発生したカビを除去する費用は入居者が負担しなければなりません。
ただし、建築構造や建築材が原因で十分な換気ができない、という理由でカビが発生したことが明確になった場合は大家さんが負担することになります。また、カビにより呼吸器系の病気になったり、体調を崩したりした場合、治療費や入院費を請求されることもあるので注意しましょう。
ここでは、カビが発生しやすい賃貸物件の特徴を紹介します。
鉄筋コンクリート造(RC造)は、気密性が高いため、湿気が室内にこもりやすくなります。湿気がこもると結露になりやすいので、カビが発生してしまいます。
また、新築の場合はコンクリート本体や壁からも湿気がでるので、築年数が浅い賃貸物件は注意が必要です。
1階の部屋は2階からの密閉度が高いうえに、地面の湿気が上がってくることでカビが発生しやすいです。また、角部屋は湿度変化を受けやすいため、こまめな換気が必要です。
ここでは、部屋の中でカビが発生しやすい場所を紹介します。
トイレ、浴室、洗面所、キッチンなどの水回りは、完ぺきに乾かないことが多いため、カビが発生しやすいです。特にトイレのシンク内や浴槽のエプロン内、洗面所やキッチンのパッキンはカビが生えやすいので、定期的な掃除が必須です。
押入れやクローゼットなどの収納場所は、換気をすることが少なく、空気がこもりやすい環境です。空気がこもると湿度が高くなりやすく、さらに衣類や布団には汗などの水分や皮脂、ホコリなどの栄養素があるため、カビの繁殖が促進されます。
畳の表面には、吸湿性に優れたイ草が使われています。そのため、湿度が高い状態が続いてしまうと、イ草はどんどん湿度を吸収するので、畳の内部にカビが繁殖してしまいます。
特に、新しいイ草は湿気を吸収する能力に長けているため、湿度や温度が高い環境では借り換えたばかりの畳でもカビが生えやすく要注意です。
すでに建っている賃貸物件では、何もできないと思うかもしれません。しかし、建築後でもできるカビ対策はあります。
今からでも遅くないので、導入できる対策をチェックしておきましょう。
24時間換気システムというのは、外気を室内に入れたり、室内の空気を排出したりするシステムです。このシステムには3つの方式があります。
第一種換気方式は、機械で換気を行うので、高額なコストがかかります。第二種換気方式は機械で給気を行ない、自然に排気を促します。第三種換気方式は、機械で排気をして、自然に給気をするという方式です。
コストで考えると、第二もしくは第三方式が経済的です。
壁には結露が溜まりやすいので、リフォームをする時に防カビ用の壁紙に変更するという方法もあります。防カビ用にすれば、壁や幅木など目につきやすい部分にカビが発生しにくくなります。
カビの一番の原因ともいえる結露対策には、二重窓や断熱窓にするのがおすすめです。特に、日当たりが悪い1階や、湿度変化を受けやすい角部屋は、窓を変えるだけでも結露ができにくくなります。
賃貸物件のカビ対策を怠ってしまうと、入居者とのトラブルになるリスクが高くなります。対策によっては費用負担が大きいものもありますが、クレームや訴訟問題が起こると、お金はもちろん精神的な負担がのしかかります。
不要なトラブルを避けるには、入居者にカビ対策に関する説明を行うことも大事ですが、大家さんができる対策でカビを防ぐことをおすすめします。