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ペットを無断飼育している入居者への対処法!強制退去させられる条件や手順も解説

賃貸経営の基礎
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#トラブルを解決したい
ペットを無断飼育している入居者への対処法!強制退去させられる条件や手順も解説

ペット不可物件では、ペットを飼うことは禁止事項にあたります。しかし、入居者が無断で飼ってしまうケースも多く、どのように対処すればいいかわからないと悩んでいる大家さんも少なくありません。今回は正しい対処法や強制退去させられる条件、手順などを解説していきますので、お困りの方はぜひ参考にしてください。

ペット不可物件でペットを飼う困った入居者への適切な対応とは

コロナ禍で外出制限が長引き、自宅にいることが増えたため、ペットを飼おうと考えている入居者も増えてきています。しかし、高い需要がありながらもペット可物件は少なく、また家賃が高いところも多いため、ペット不可の物件にもかかわらず、こっそり飼ってしまう人も少なくありません。

このような入居者を見つけた場合、まずはペットを飼っているという証拠を押さえておきましょう。単に犬を散歩しているところを見かけた、猫を抱いて室内に入ったなどの目撃証拠では、契約違反として強制退去させることはできません。知人の犬や猫を一時的に預かっていたというだけのケースも多いので、明確な証拠を押さえてください。

犬や猫の鳴き声の苦情が入っているなどの理由を話せば、室内点検をすることが可能です。また、拒否された場合は話し合いの場を持つなどの対応ができます。

無断飼育している入居者を強制退去させられる条件

無断飼育している入居者を強制退去させられる条件は、契約書の中にあります。契約書内で、「ペット不可(ペット飼育禁止)」という条文を記載していれば、ペットを飼育していた場合、入居者の契約違反となります。契約違反となれば、強制退去をさせることが可能です。

ただし口頭で「飼ってもよい」と伝えてしまうと、強制退去が難しくなる恐れがあります。口約束でも法律的に有効な契約(※民法第五百二十二条 二項)となる場合があるため、1回でも「飼ってよい」といってしまうと、強制退去はかなり厳しくなります。

無断飼育が発覚した時点ですぐに対応することが重要

証拠をつかむことだけではなく、無断飼育が発覚した時点ですぐに対応することも重要です。たとえば室内を点検する場合、どのようにアプローチをすればいいか悩んでしまうかもしれません。入居率が低い物件の場合、躊躇してしまうこともあるでしょう。しかし、どんな理由があるとしても、対応が遅くなるのはNGです。

対応が遅いと、飼育を「黙認」していると勘違いされてしまう恐れがあります。また、ペットの飼育を知っていながら対応が遅れた場合、契約解除が認められないこともあります。

さらに、ほかの入居者が「飼っても大丈夫なんだ」と思ってしまい、こっそり飼い始める人が増えるケースも少なくありません。一人だけであれば対応しやすいですが、複数の入居者に対して強制退去などの措置を取るのはとても大変です。

また強制退去ができたとしても、再度入居者募集をしなくてはならず、原状回復などで時間がかかった場合、家賃収入も減ってしまうでしょう。このような問題を増やさないためにも、ペットの存在に気づいたときはすぐに対応しましょう。

ペットの無断飼育が発覚した場合の対応ステップ

ペット 無断飼育2
ペットの無断飼育を発見した場合、対応のステップは以下のようになります。

①まずは、入居者に飼育をしている事実があるかどうかを確認する
②注意および飼育の停止を求める
③原状回復費用の請求

前述していますが、単に動物といるところを見かけたというだけで判断するのはNGです。ペットを飼育している実態を正確に確認してから次のステップに進むので、室内点検や話し合いなどで証拠をつかみましょう。

ペットの飼育を入居者が認め、確実な証拠をつかんだあとは、飼育の停止を求めて話し合います。飼い主に手放す意志がある場合は、いつまでに手放すのかを確認しましょう。明確な期限を提示しない場合は、飼育が長引いてしまう可能性があるため、「1週間以内に手放さなければ退去」など、明確な期日を提案してみましょう。

仮に退去するとなった場合は、そのまま退去の手続きに入ります。ここで重要になるのが、原状回復費用の請求です。

契約違反がない退去であれば、原状回復費用を算出します。しかし、犬や猫を飼っていた場合、室内の獣臭や爪とぎなどによる床・壁の損傷、糞尿による汚損など普通の生活では起こらない汚損が発生することも少なくありません。これらの原状回復費用は、契約違反をした入居者に請求できます。

入居者が交渉に応じない場合は強制退去へ

入居者が交渉に応じない、もしくは連絡がつかない場合は、強制退去に踏み切りましょう。強制退去は以下のような流れになります。

契約解除通知を内容証明で送付

提訴する

強制執行

流れ自体はシンプルですが、強制退去にはコストも時間かかってしまうため、できるだけ話し合いによる契約解除の方向に持っていくことをおすすめします。

近隣住民からクレームが出ている場合の対応

近隣住民からクレームが出ている場合、こちらもすぐに対応しましょう。無断飼育している入居者との話し合いが進んでいる場合は、その進捗を率直に伝えるのがベストです。下手に隠したりすると信頼関係が崩れてしまい、トラブルに発展する恐れがあります。

仮に話し合いが進んでいないとしても、クレームの放置はNGです。現時点でどういった対応をしているのか、今後どのような措置を取るのかを説明しましょう。

ペットに関する事項を契約書に盛り込んでおこう

ペット不可物件でのペット飼育は、物件の劣化や損傷を早めるのはもちろん、ほかの入居者からのクレームなどトラブルの原因にもなります。発見した際も、契約違反をした入居者との話し合いや強制退去など、面倒なことに対応しなくてはいけません。余計なトラブルを防ぐためにも、「ペット飼育が発覚した場合は契約解除」「理由に関わらず違約金を課す」などペットの飼育に関する事項を契約書に盛り込んでおきましょう。

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