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【大家さんの義務】アパートの消防設備点検について解説します

賃貸管理
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#様々なリスクに備えたい
【大家さんの義務】アパートの消防設備点検について解説します

アパートやマンションなどの賃貸住宅の経営に欠かせないのが、法定点検です。必要な法定点検はいくつかありますが、そのなかでも消防設備点検にフォーカスして詳しく解説していきます。

点検の種類や頻度、費用なども詳しく解説していきますので、賃貸経営をはじめて間もないという大家さんはぜひ参考にしてください。

消防設備点検を行わないリスクは大きい

建物の消防設備点検は、法令で義務付けられています。賃貸住宅の持ち主である大家さんに点検の義務があり、点検を怠ったことで火災事故が起こった場合は、大家さんの責任となります。

点検の結果は賃貸住宅の所在地を管轄する消防署長への報告が義務付けられていることも、頭に入れておきましょう。

消防設備点検の項目

消防設備点検の項目は、以下のとおりです。

1.消火器
2.自動火災通知設備
3.避難器具
4.誘導灯
5.非常警報設備
6.連結送水管

それぞれの項目を詳しく解説していきましょう。

消火器

消火器は火災が発生した際に必須で、いつでも使用できる状態でなければいけません。消火器のなかでも大きく3種類に分別され、「一般的な普通の火災に対応したタイプ」、「油火災に対応した対応したタイプ」、「電気による火災にも対応した万能なタイプ」の消火器があります。

建物によって適切な消火器が設置されているかという点や、動作を確認し、必要に応じて交換作業が発生します。また、中身だけを交換することも可能です。点検業者と相談のうえ、適切な処置を行いましょう。

自動火災通知設備

自動火災通知設備には、専有部分の天井についていて単体で通知されるタイプと、建物全体に連動して通知されるタイプの2種類があります。

賃貸物件では、専有部分に設置するのはもちろん、床面積によって設置する自動火災報知設備の種類が異なります。大家さんが自由に選べるという訳ではありません。必ず専門機関に確認しましょう。

避難器具

避難器具には、避難はしご、救助袋、滑り台などがあります。避難器具は火災があったときにすぐ使用できる状態にしておく必要があるため、格納場所の周辺に物が置かれていないか確認する必要があります。

誘導灯

誘導灯とは、火災が起きた際に逃げ遅れのないように入居者に知らせる設備のことです。そのため、誘導灯が家具などで隠れていないかを確認する必要があります。

非常警報設備

非常警報設備とは、火災発生時に手動で操作して火災を知らせる設備のことです。非常ベルや自動サイレンなど、いざというときに音が鳴るのかを定期的に確認する必要があります。

連結送水管

連結送水管とは、火災が起きたときに水を送る設備のことです。ホースは経年劣化しますので、設置後10年を経過したら「耐圧性能点検」を実施し、その後は3年ごとの点検が必要です。

消防設備点検の種類と頻度

消防設備点検の種類は主に以下の4点です。

・消火器機能点検
・火災警報設備加熱、加煙試験
・誘導灯、誘導標識点検
・消火栓点検

半年に一度点検することが義務化されており、点検結果報告書を作成して、管轄の消防署長に提出することが必要です。この報告を怠ると、30万円以下の罰金又は拘留に処せられますので注意してください。

消防設備点検にかかる費用

消防設備点検

点検費用の目安は、以下のとおりです。

小規模(10戸未満) 8,000〜15,000円
中規模(20〜50戸未満) 25,000〜50,000円
大規模(50戸以上) 70,000〜80,000円

規模により点検項目、費用などが異なってきます。賃貸経営の際、消防設備点検の費用は、運営費に組み込んで予算を立てましょう。

消防設備点検は自分でできる?

賃貸住宅の規模によっては、点検資格を持っていなくても自分で点検することも可能です。以下の項目に該当しなければ、点検資格を持っていなくても点検できます。

・延べ床面積が1,000m2以上の物
・避難階以外の階に存在する防火対象物で、階段が屋内に一ヶ所しかない防火対象物

※消防法施行令第36条第2項、別表第1を参考

消防設備点検の注意点

消防設備点検は法定で決められています。定期的な点検と報告を怠っていて火災が発生した場合は、大家さんに責任義務が生じます。賃貸経営をする際は、あらかじめ消防設備点検の日程や予算を組んでおきましょう。

消防設備点検の実施を入居者に伝える

消防設備点検の実施は、必ず入居者に伝えましょう。とくに、自動火災通知設備は専有部分に設置されています。入居者の立ち会いか、留守の際は大家さんか管理会社の立ち会いのもと実施されることを伝えておかないと、後々トラブルの原因となりかねません。

また、点検には大きな音が発生する設備もあります。入居者が火災と勘違いしてあわてないように、点検実施の具体的な日時を事前に知らせましょう。

普段から避難の妨げになる物を放置しないように通知しておく

火災が発生した際に、すぐに避難できる環境を整えておきましょう。避難器具の周りに物を置いたり、避難経路を妨げたりしないよう入居者に通知しておくことが必要です。

普段から防災意識を高く持つことが大切

今回は、消防設備点検の種類や周期、費用などを解説しました。定期的に点検することはもちろん、日頃から防災意識を高く持つことが大切です。いざというときのシミュレーションなどもしっかりしておきましょう。

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