【大家さんの義務】アパートの消防設備点検について解説します
アパートやマンションなどの賃貸住宅の経営に欠かせないのが、法 […]
夏が近づくと発生する害虫。賃貸物件を経営する大家さんにとって、自分の建物に害虫が発生していないか気になるという人も多いでしょう。入居者から害虫に関する苦情があったという大家さんも少なくはないはずです。
そこで今回は、害虫対策のチェックポイントや、入居者から連絡があった際の対応方法などを解説していきます。毎年夏になると害虫トラブルに悩まされており、予防策を検討中の大家さんは、ぜひ参考にしてください。
目次
冬の間は発生しにくい害虫も、夏が近づくにつれ徐々に発生しはじめます。ゴキブリやアリ、ハエなどが大量発生してしまうと、入居率にも関わってきます。
ここでは、害虫が発生する夏前にやっておきたい対策をご紹介します。意外と気づかず放置している内容もありますので、ぜひチェックしてみましょう。
マンションやアパートなどの建物自体が老朽化すると、すき間ができてしまい、そこから害虫が侵入しやすくなります。最悪なケースではシロアリの発生にもつながるため注意が必要です。
また、建物の老朽化による害虫被害は大家さんの責任です。駆除費用のほかに、家具の破損が起こった場合は負担しなければいけないケースも出てきます。そうならないためにも、建物の老朽化に対して修繕や建て替えなど、早めの対処を心がけましょう。
水周りの配管につまりが生じると、そこから害虫が発生してしまうケースがあります。
キッチンや洗面台をはじめとした配管には、下水の匂いや害虫の侵入を防ぐための、排水トラップが設置されています。その排水トラップが不具合を起こすと、害虫が発生することがあります。
排水トラップは通常、水が溜まることで機能していますが、長期間空室になっている部屋は排水トラップの水が蒸発していることがあります。空室であっても定期的に水を流すなどのメンテナンスが必要です。
しかし、入居者の使い方によってつまりが発生してしまう場合もあります。そのため、入居時にしっかり使用方法を伝えることが大事です。パイプ洗剤などを使って、配管を定期的にメンテナンスするよう、入居のしおりのようなものを作成して渡すといいでしょう。
共用部分にゴミが放置されていると、害虫発生の原因となってしまいます。日頃から共用部分の見回りはこまめに行うようにしましょう。また、専有部分にゴミが溜まってしまうと、周辺にも害虫被害が起こってしまいます。入居時に、ゴミを放置しないよう注意を促すことも必要です。
それでは、実際に入居者から害虫が発生している旨の連絡があった場合はどうすればいいのでしょうか? その際、まずは害虫が発生した原因を調べることが重要です。よくある原因をご紹介しますので、確認してみましょう。
入居者が原因で害虫が発生するケースの多くは、生ゴミの放置や、ゴミをベランダに置きっぱなしなどです。
入居者が原因で害虫が発生した場合は、害虫駆除の費用を負担する必要は基本的にありません。そして、入居者には「善管注意義務」という、快適な住環境を保つために自身で管理するという義務があります。
ゴミの管理はもちろん、よくあるのが結露によるカビや排水管のつまりなどです。結露が起きた際は拭き取ることが大事で、結露が原因で腐食してしまったら損害賠償を請求できる可能性もあります。入居時の説明や貼り紙等で、注意を促しましょう。
前の入居者が原因で害虫が発生した場合は、大家さんや管理会社の負担で害虫駆除を行うことになります。
そのため、新しい入居者に引き渡す前に、害虫駆除をするといいでしょう。それでも害虫が発生する場合は、ほかに原因があるかもしれません。まずは、はっきりとした原因追究が必要です。
被害が出ている部屋とは別の部屋が原因の場合はどうでしょうか。たとえば、隣の部屋のベランダにゴミが溜まっていて害虫が侵入してしまったり、下の階のゴミから大量のハエが発生してしまったりなどです。
このようなケースは、大家さんや管理会社が負担する必要はありません。原因を作った入居者に損害賠償の請求が可能であり、駆除費用などの負担もしてもらえる可能性があります。その際は、原因を特定するために駆除業者に依頼して、調査してもらうことが必要です。
アパートの老朽化や、建物全体の配管のつまり、共用部分のゴミが原因などで害虫が発生しているという場合は、大家さんや管理会社の責任です。日頃からメンテナンスなどの管理を怠らないようにしましょう。
今回は、夏になると増える害虫被害について解説しました。害虫が発生する原因はさまざまですが、日頃から定期的に管理することが重要です。忙しくて管理に時間を割けないという大家さんは、管理会社に任せることがおすすめです!