エイブル

家主様・オーナー様向けサイト
  1. HOME
  2. お役立ち記事

アパートの害虫トラブル対策と対応方法を解説します

賃貸管理
公開日:
更新日:
#トラブルを解決したい
アパートの害虫トラブル対策と対応方法を解説します

大家さんを悩ませる問題のひとつが、賃貸アパートにおける害虫トラブルです。アリ、ハエ、クモ、ゴキブリ、ハチ、シロアリといった害虫の発生は、入居者からの苦情やトラブルの原因になりかねません。

そこで今回は賃貸物件を経営する大家さん向けに、害虫トラブル対策と実際に入居者から苦情が来てしまった場合の対応方法をご紹介します。

【予防&対策】害虫の侵入を防ぐためにオーナーがチェックすべきポイント3つ

まずは、害虫が発生する前にやっておきたい対策3つをご紹介します。

ポイント① 建物の老朽化で、すき間ができていないか

マンションやアパートなどの建物自体が老朽化すると、すき間ができてしまい、そこから害虫が侵入しやすくなります。アリやゴキブリといった害虫は、わずかなすき間からも侵入してきます。経年劣化によってできた換気扇や排水管の開口部周りのすき間が侵入経路となることもあるため、注意が必要です。

また、下記の場合はシロアリ被害が進行している可能性があります。
・木の柱や壁を叩くと、中が空洞になっているような音がする
・床のきしみが気になる

柱の食害は耐震性の低下にもつながるため、早めの駆除と対策が重要です。

建物の老朽化による害虫被害は、大家さんの責任となります。駆除費用に加え、家具破損の補填分も負担しなければならない可能性も出てきます。そうならないためにも、建物の老朽化に対する修繕や建て替えなど、早めの対処を心がけましょう。

対処法:
・害虫の侵入経路となるすき間をふさぐ
・建物の修繕や建て替えを行う

ポイント② 水回りの配管にトラブルがないか

水周りの配管トラブルも、害虫発生の要因となります。排水トラップの不具合もそのひとつです。

キッチンや洗面台をはじめとした配管には、下水の匂いや害虫の侵入を防ぐための排水トラップ(水が溜まる部分)があります。排水トラップは通常、水が溜まった状態にあることで機能しています。しかし、入居者の外出や空室状態が長期に渡って続くと、排水トラップの水が蒸発してしまうことがあります。この水がなくなると、悪臭がするほかゴキブリなどの害虫の侵入ルートができてしまうため注意が必要です。

また、入居者の使い方次第では配管につまりが生じ、排水溝でハエが繁殖してしまうことも。ジメジメした排水溝付近はハエなどの害虫が繁殖しやすい場所ですが、綺麗な状態を保てば駆除が可能です。パイプクリーナーなどを使って定期的な清掃を行うなど注意点をまとめておき、入居時に伝えるようにすると良いでしょう。

対処法:
・空室状態でも定期的に水を流すなどして、排水トラップの水を蒸発させない
※寒冷地の場合、冬場は凍結を防ぐために排水管内の水をなくし、排水トラップカバーなどを使う
・配管の定期的な清掃やメンテナンスを行う

ポイント③ 共用部分にゴミが散乱していないか

ゴミ捨て場にゴミが散乱しているような状態は、悪臭や湿った環境を好むゴキブリやハエを呼び寄せてしまいます。収集日や捨て方といったゴミ捨てルールが守られているか、生ゴミのニオイなどが漏れていないかといった点検をこまめに行うようにしましょう。

ゴミ捨て場に限らず、ベランダや玄関前、通路といった共用部分に放置されたゴミも害虫発生の原因になります。ゴミ出しのルールや共用部分に関するマナーについて、入居時に注意を促すようにしましょう。

対処法:
・ゴミ捨ての曜日や捨て方といったゴミ出しルールを入居者に周知する
・こまめにゴミ捨て場の見回りや清掃を実施する

害虫駆除の費用は、オーナーと入居者のどちらが負担する?

場合によっては、害虫駆除の費用をオーナー(大家さん)が負担しなければならないケースもあります。それぞれ具体的な事例を見ていきましょう。

入居者が費用を負担するケース

次のようなケースでは、入居者が駆除費用を負担するのが一般的です。

・入居者が室内やベランダにゴミを放置したことで害虫が発生した場合
・水回りの掃除を怠ったことで害虫が発生した場合

入居者には「善管注意義務」といって、管理者として注意して大切に部屋や備え付けの設備を使用することが求められます。清掃を怠るなどの善管注意義務違反が見られた場合には、害虫発生の責任は基本的に入居者にあると判断されます。

オーナーが費用を負担するケース

大家さんや管理会社がその責任を負うケースとしては、次の事例が考えられます。

・入居者が引越してすぐに害虫が発生し、入居以前から原因があったと考えられる場合
・アパートの老朽化や、建物や配管設備などのトラブルが原因で害虫が発生した場合
・居室内以外(軒下や共用部分など)で害虫が発生した場合

害虫発生の原因が入居者の掃除不足やゴミの放置といった「善管注意義務違反」でない(入居者に落ち度がない)場合は、駆除や予防対策の費用を大家さん側が負担する必要が出てきます。日頃から建物のメンテナンスや見回りなどの管理を怠らないようにしましょう。

契約書に特約を設けるという手もある

害虫は基本的に自然発生するものであり、原因を特定しづらいことも少なくありません。そのため害虫に関する苦情がきっかけで、大家さんと入居者の間でトラブルに発展することも十分考えられます。

入居者とのトラブルを防ぐためにも、あらかじめ契約書に害虫駆除費用の負担について記載をしておくことをおすすめします。たとえば、特約には善管注意義務や大家さんの免責について明記しておきましょう。責任の範囲を契約書で明文化しておくことで、大家さんに多大な費用負担が求められる事態を防ぐことができます。

【原因別】入居者から苦情がきた場合の対応方法

実際に入居者から害虫トラブルの苦情が入った場合には、どのような対応を取れば良いのでしょうか?①入居者自身、②被害が出ている部屋とは別の入居者、③前の入居者、④大家さんと管理会社という4つの原因別にご紹介します。

対応法①入居者が原因の場合

入居者が室内やベランダに放置した生ゴミが原因の害虫トラブルは、入居者側に責任があると判断されます。日常的な清掃を怠ったことで生じた、カビや排水管のつまりで害虫が発生した場合も同じです。

こうした生活態度や生活環境が原因で害虫が発生している場合は、入居者自身に害虫駆除の依頼をしましょう。
入居者が原因の害虫トラブルを事前に防ぐには、入居時の説明に加え、共用部分の貼り紙などでゴミ出しのルールや清掃について伝えると良いでしょう。

対応法②前の入居者が原因の場合

前の入居者が原因で害虫が発生した場合には、退去後の整備が不十分だったとされ、大家さんや管理会社の負担で駆除を行う可能性が高くなります。害虫発生の苦情を防ぐには、退去後の徹底したハウスクリーニングが必要不可欠。あわせて、新しい入居者に引き渡す前に害虫駆除を依頼しておくと安心です。

前の入居者の使い方に問題があったとしても、次の入居者の生活が害虫発生の主な原因となっていることもあります。入居者との認識のズレやトラブルを防ぐためにも、まずは原因を追求しましょう。

対応法③大家さんや管理会社に原因がある場合

アパートの老朽化や、建物全体の配管のつまり、共用部分のゴミが原因で害虫が発生している場合は、大家さんや管理会社の責任となります。

害虫の発生が判明したら、できるだけ早く害虫駆除業者に対応を依頼する、害虫の侵入経路を塞ぐ修繕を行う、退去のタイミングでハウスクリーニングを行うなどの対策を取り入れましょう。日頃から建物のメンテナンスや管理を怠らないことも重要です。

害虫別の駆除方法はこちらの記事をご参照ください。
賃貸物件の害虫被害。駆除方法や費用負担について解説します!

害虫トラブル対策には、定期的な清掃など管理の徹底を

害虫が発生する原因はさまざまですが、害虫トラブルを防ぐためには日頃の管理を徹底することが重要です。定期的に共用部分の清掃を行う、退去時には丁寧なメンテナンスとクリーニングを実施するなど、こまめな手入れを心がけましょう。

「忙しくて管理に時間を費やすことができない」「できるだけ手間をかけたくない」という場合は、管理会社に任せるのがおすすめです。エイブルの「賃貸管理プラン」の中には、建物管理(オプション)で日常清掃(共用部分の清掃)を含むものもあります。賃貸管理にお困りの際には、ぜひお気軽にご相談ください。

フリーワード検索