アパートの水道管凍結は基本的に入居者責任!大家さんができる対応とは
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入居希望者が減ってしまい、長期の空室に悩んでいる大家さんも多いのではないでしょうか。さまざまな原因が考えられますが、その1つが「時代やニーズに合っていない設備」かもしれません。今回は入居者のニーズを知るために、「この設備がないと部屋が決まらない」ランキングをご紹介していきます。
目次
全国賃貸住宅新聞が「入居者に人気の設備ランキング2021」を発表しました。これは全国の不動産会社にアンケート調査をした結果をまとめたもので、ランキング順位はコロナの影響も受けています。
「入居者に人気の設備ランキング2021」は、「この設備がないと部屋が決まらない」と「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居者が決まる」の2つに分けられます。ここでは、「この設備がないと部屋が決まらない」ランキングを見ていきましょう。
単身者向け物件 | ファミリー向け物件 | ||
1位 | 室内洗濯機置き場 | 1位 | テレビモニター付きインターホン |
2位 | テレビモニター付きインターホン | 2位 | 室内洗濯機置き場 |
3位 | インターネット無料 | 3位 | 独立洗面台 |
4位 | 洗浄機能付き便座 | 4位 | 追い焚き機能 |
5位 | 独立洗面台 | 5位 | 洗浄機能付き便座 |
6位 | オートロック | 6位 | インターネット無料 |
7位 | 宅配ボックス | 7位 | システムキッチン |
8位 | 備え付け照明 | 8位 | ガスコンロ(2口/3口) |
9位 | 高速インターネット | 9位 | オートロック |
10位 | ガスコンロ(2口/3口) | 10位 | 浴室換気乾燥機 |
テレビモニター付きインターホンは、相手の顔を確認して応対ができる設備です。単身者向けでは前回同様2位でしたが、ファミリー向けにおいては前回4位から首位になりました。
ファミリー層の需要が増えた理由の1つが、コロナによるセキュリティ意識への高さです。外出自粛やテレワークなどで在宅時間が増えたため、来訪者の応対をする機会も多くなりました。
テレビモニター付きインターホンを使えばインターホン越しに会話が可能であり、怪しい来訪者であれば居留守を使ってやり過ごすこともできます。直接会って対応する必要がなく、防犯対策として必須の設備と考えている方も少なくありません。
また、コロナの影響でネットショッピングやフードデリバリーの利用も増えました。感染予防のために非接触を望む人が多く、玄関前に荷物を置いてもらう「置き配」も主流になりつつあります。そのため、応対から受け取りまで、すべて非接触で完結するテレビモニター付きインターホンの人気が高まったのです。
単身向けで人気の設備は、前回でも1位だった室内洗濯機置き場です。洗濯機がベランダや外の廊下にある物件は、防犯上の理由からあまり望まれません。
また、日々の雨風により洗濯機自体が傷むことから、室内洗濯機置き場がない賃貸物件は敬遠されがちです。さらに、若い世代にとっては外に洗濯機があること自体に慣れておらず、室内に洗濯機置き場がないことに違和感を覚える方も少なくありません。
インターネットが無料であれば通信費を減らすことができ、インターネット設備を導入することで、学生や一人暮らしの社会人などの入居希望者が徐々に増えていくようになるでしょう。
独立洗面台や追い焚き機能は、居住人数の多さから、とくに独立洗面台は出勤や登校時間など、身支度する時間が重なることが多いファミリー向けにとって必須の設備といえるでしょう。
追い焚き機能は、いつでも温かいお風呂に入れる点が大きなメリットです。入浴する時間がバラバラでもお湯を張り直す必要がないため、経済的な負担が減らせるのもうれしいポイントといえます。
入居者のニーズは時代とともに変化します。入居者にとってはあって当然と考える「室内洗濯機置き場」や「テレビモニター付きインターホン」などがないと、時代に合っていない古い物件と認識されてますます空室が増える可能性があります。
今回ご紹介した「人気設備ランキング」のようなデータをうまく活用しながら入居者に刺さる設備を導入し、悩ましい空室問題を解消していきましょう。