空室を防ぐために入居希望者のニーズを把握し、それに見合った設備を導入しようと考えている大家さんも多いのではないでしょうか。空室が長期間続くと大事な家賃収入が減ってしまうので、早めに対処する必要があります。

今回は「入居者が求める設備を知りたい」と考える大家さんに向けて、全国賃貸住宅新聞が発表した「入居者に人気の設備ランキング2021」をもとに、入居者に人気の設備をご紹介します。

入居者に人気の設備「この設備があれば家賃が周辺相場より高くても決まる」ランキング2021の結果

「入居者に人気の設備ランキング2021」は、「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居者が決まる」と「この設備がないと部屋が決まらない」の2種類があります。ここでは、「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居者が決まる」ランキングをご紹介していきます。

「インターネット無料」は単身向け・ファミリー向けともに首位

インターネット設備は、単身・ファミリーともに以前から人気の高い設備でした。しかしコロナの影響により、テレワークやオンライン授業などが増加し、そのニーズが拡大しました。

さらに、外出を控え在宅時間が増えたことにより、NetflixやHuluなどの動画配信サービス、You Tubeなどの視聴時間が増えたことも考えられます。単身・ファミリーともに人気設備の首位となっているインターネット設備は、もはや生活に欠かせない設備といえるでしょう。

「宅配ボックス」はインターネット通販の利用拡大で需要アップ

宅配ボックスは、単身・ファミリー向けともに人気の設備です。単身者向けの結果を見ると、前回順位の3位から2位に順位を上げています。

コロナ禍で生活用品や洋服など、さまざまなものをインターネット通販で購入する人が増えました。宅配員との接触を避けるため、配達方法を宅配ボックスに指定する人が多く、これによって宅配ボックスの需要が急激に高まっています。また、自分の好きなタイミングで受け取れるため、とくに一人暮らしの社会人にとっては重宝することになるでしょう。

「オートロック」はとくに女性・県外転勤者に人気

オートロックは防犯上の理由から、とくに女性や、土地勘のない県外転勤者に人気です。不審者の侵入を防げるほか、セールスなどの勧誘もほとんどありません。

一方、オートロックがなければ誰でも簡単にインターホンを押せてしまいます。治安が悪い街であれば犯罪の被害に遭ってしまうリスクも高くなるので、自分の身を守るためにもオートロックを希望する方が多いのです。

「高速インターネット」単身向け4位にランクイン

インターネット無料が単身・ファミリー向けともに首位でしたが、さらに単身者は高速インターネットを求めています。

先述のとおり、テレワークやオンライン授業が増加していますが、加えてコンサートなどのオンラインイベントも主流となってきました。また、オンラインゲームをしている人も多く、これらを快適に利用するためには一定の通信速度が必要となってきます。インターネット無料のほか、さらに高速通信という付加価値の創出が空室対策の鍵となってくるでしょう。

「システムキッチン」は巣ごもり需要でニーズが高まる

システムキッチンは、単身・ファミリー向けともに前回よりも1つずつ順位を上げています。巣ごもり需要で、世代を問わず自炊をする機会が増えたことが理由です。

飲食店の時短営業や感染拡大に伴い、これまで外食派だった人が自炊派になるほか、コロナをきっかけに料理が趣味になった人も増えています。これらのことから、たとえ一人暮らしでも、作業効率のよいシステムキッチンを求める人は比較的多いといえるでしょう。

入居者ニーズを取り入れて、効果的な空室対策を！

宅配ボックスやインターネットなどの設備はもともと人気でしたが、コロナをきっかけにその需要がさらに高まるようになりました。また、同じインターネット設備でも、高速インターネットであれば周辺相場より少々高くても入居を希望する人は増えると予想できます。

今回ご紹介した「人気設備ランキング」などを参考にし、ご自身の物件に付加価値をつけて新しい入居者を募りましょう。

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