【大家さん向け】高齢者の入居受け入れにあたってのポイント!リスクや対処法も解説
少子高齢化の進行にともない、賃貸経営を行う大家さんとしては「 […]
入居者からの家賃値下げ交渉への対処は、状況にあわせて対応することがポイントです。更新時や契約前、入居中などケースごとに対応の仕方を把握しておけば、冷静かつ適切な対処をすることができます。
今回は、値下げ交渉が発生するケースにあわせた対処法や、交渉されないようにするためのポイントを紹介していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
入居者から値下げ交渉をされたとしても、即座に断るのはNGです。家賃は大家さんの大事な収入源なので、値下げ交渉には応じたくないというのが本音でしょう。
しかし、値下げを要求するというのは、なにか特別な理由があるのかもしれません。会社の業績悪化で給料が減ってしまった、介護や育児でシフトを減らさなくてはいけないなど、今の家賃を払うのが困難になっている可能性もあります。
入居者との関係を良好に保っておくことは賃貸経営においてとても大切なことなので、即座に断るのは避けたいものです。しかし、安易に値下げを受け入れると収入が減ってしまうため、なるべく有利になるように話が進められる対応の心得を覚えておきましょう。
更新時には更新料が発生するため、このタイミングで値下げ交渉をされることが多くあります。更新時に家賃の値下げを求められた場合、入居年数によって対応の仕方を変えましょう。
長期入居者の場合、家賃以外はとくに不満がないと考えられるため、値下げをすればさらに長く住んでもらう可能性が高まります。空室にしてしまうと、入居者募集の広告費用がかかる、原状回復費用がかかるなどさまざまなデメリットがあるので、できる範囲で応じるのがベストです。
逆に、1回目の更新時に交渉してきた場合は、少々やっかいな人かもしれません。一度応じてしまうと、更新のたびに値下げを求めてくる可能性もあるので、やんわりと断るのがよいでしょう。
値下げの交渉は、入居後だけではなく契約前にされることもあります。こういったケースでは、物件エリアの家賃相場より高くないこと、ほかの物件と差別化できるポイントがあればそれもあわせて説明をして、納得してもらうのがベストです。
それでも「下げてほしい」という場合、下げる金額を提示する前に「値下げするので契約してください」と伝えることを忘れないようにしましょう。また、値下げ幅はなるべく少なくして、できるだけ損失を防ぐようにしてください。
引越し費用や初期費用の負担が大きいせいで値下げを希望している場合は、入居後1~2ヶ月分の家賃を無料にする「フリーレント」もおすすめです。フリーレント期間は家賃が入りませんが、家賃を下げないほうが、長期的には利益につながります。
入居中に値下げ交渉をされた場合は、賃貸借契約書に特約がついていないかを確認しましょう。定期借家特約には、「家賃減額はできない」と記載されていることがあるので、この特約付きで契約を交わしていれば減額する必要はありません。ただし特約がついていないと、値下げ交渉は借主の権利となり、状況によっては減額に応じたほうがよいこともあります。
値下げに応じれば下げ幅分の収入がなくなってしまうので、できれば交渉には応じたくないという大家さんも少なくありません。交渉に応じるか応じないかは大家さん自身が決めることですが、事前に値下げを断ることができるように準備しておけばいざというときに役立ちます。
共用設備や共用部の劣化状況を把握し、適切に対策をとっておくことはとても重要です。設備に不備があったり、劣化によって住みづらかったりすると、それが値下げ交渉の材料になってしまいます。
修繕をするとコストがかかってしまいますが、値下げによる家賃収入の低下を考えると、修繕に応じたほうがよいケースも多くあります。また、物件の劣化は空室問題にも直結するので、設備の状況確認や定期的な掃除を心がけましょう。
家賃が適性かどうかを判断するために、周辺相場を把握しておきましょう。現時点での家賃が高いのであれば、値下げ要求も妥当であり、大家さんも交渉に応じる姿勢を見せる必要があります。逆に妥当な家賃であれば、家賃の根拠を入居者に説明できるので、納得してもらえる可能性が高くなります。
家賃の値下げに応じる代わりに、特典をプレゼントするというのも1つの手です。入居前であればフリーレント、入居者であれば希望する設備、エアコンクリーニングなど、入居者の要望に応えることで、値下げの要求をしなくなることがあります。
マンション・アパート経営をしていると、家賃の値下げ交渉をされることがたびたび起こります。近年は、値下げ交渉に関するノウハウも多く出回っているので、大家さんとして対応策をしっかり練っておくことが大切です。
一度値下げに応じてしまうと、足元を見られるのではと不安になってしまうかもしれません。しかし、無下に断ると入居者との関係が悪化してしまうので、状況にあわせて柔軟に対応できるようにしておきましょう。