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転勤などで自宅を一時的に賃貸する方法は?メリットや注意点など

賃貸経営の基礎
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#収益を上げたい
転勤などで自宅を一時的に賃貸する方法は?メリットや注意点など

マイホームを持っている人の中で、急に転勤が決まり、家を空けることを余儀なくされる人は少なくありません。せっかく購入したマイホームなのに、ローンだけ支払って誰も住まない状態にしておくのはもったいないですよね。そんなときにおすすめなのが、自宅を賃貸物件として貸し出す方法です。

今回は、自宅を賃貸物件として貸し出すメリットやデメリット、注意点などを紹介していきます。急な転勤でマイホームの活用に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

急な転勤。マイホームはどうすれば良い?

急な転勤が決まった場合、マイホームには3つの選択肢が与えられます。

・賃貸に出す
・売却する
・空き家にしておく

特に、転勤が終わり元の居住地へ戻ってくる予定のある人には、売却はおすすめできません。また、空き家にしておくのも以下の理由でもったいないと言えます。

空き家にしておくことをおすすめしない理由

転勤中にマイホームを空き家にしておくことは、以下の3つの理由でおすすめしません。

■出費がかさむ
マイホームの維持には、以下のような費用がかかります。

・固定資産税などの税金
・管理費
・火災保険・地震保険などの保険料
・修繕積立金 など

誰も住んでいない場合であってもこれらは払い続ける必要があるため、有効活用しなければ出費だけがかさんでしまいます。

■管理が大変
マイホームには、換気・通水・設備点検などの管理が定期的に必要です。これらを行わなければ建物や設備が劣化する可能性があるため、自宅を長期間不在にする場合は誰かに管理を頼まなければいけません。

自宅に管理を頼める親族や知人がいなければ業者に依頼する必要があり、そのぶんの費用もかかってしまいます。

■犯罪の温床となるリスクがある
人の出入りがほとんどない空き家は、犯罪が起きても気づかれにくいため以下のような犯罪に巻き込まれる・利用される可能性があります。

・空き巣
・放火
・不法侵入
・薬物栽培 など

近隣の治安悪化につながるなど、苦情の原因ともなるため、空き家を無策で放置することはおすすめできません。

転勤中に自宅を賃貸するメリット

転勤中に自宅を賃貸に出すメリットは、下記の4つです。

・家賃収入
・住宅ローン金利などを経費にできる
・長期不在中の管理を兼ねられる
・帰任時に元の家で暮らせる

それぞれの内容を見ていきましょう。

メリット1:家賃収入

空き家にすると出費だけがかさんでしまうマイホームですが、賃貸に出すことで家賃収入を得ることができます。その収益を住宅ローンや諸経費の支払いに充てることができるだけでなく、生活資金に充てることも可能です。

メリット2:住宅ローン金利などを経費にできる

賃貸経営を行う場合、住宅ローンの金利や固定資産税などの諸経費は経費として計上できます。なお後述しますが、サラリーマンの場合でも一定以上の家賃収入があると確定申告を行う必要があるので注意が必要です。

メリット3:長期不在中の管理を兼ねられる

自宅を貸し出し、誰かに住んでもらうことで、換気・通水などの管理は必要なくなります。そのため、知人に上記のような管理を依頼する必要はありません。また、常に人が住んでいることで、空き巣や放火などといった犯罪に巻き込まれる可能性も低くなります。

メリット4:帰任時に元の家で暮らせる

後述しますが、賃貸借契約には「定期借家契約」という形式があり、転勤が終わるタイミングに合わせて賃貸期間を終了する条件を設定することが可能です。転勤から戻ってくるとすぐに元の家で暮らせます。

転勤中に自宅を賃貸するデメリット

さまざまなメリットがある自宅の賃貸ですが、一方で3つのデメリットも存在します。

・初期費用等がかかる
・空室リスクや管理の手間
・破損や汚損のリスク

それぞれの内容は以下のとおりです。

デメリット1:費用がかかる

自宅を貸し出す場合、初期費用としてかかるのが、内装や設備を整えるリフォーム代や不動産仲介会社への仲介手数料です。特に自宅に5年以上住んだ後に貸し出す場合は、壁紙の張り替えや最低限の設備更新などのリフォーム費用が必要だと言えます。

ランニングコストとして必要なのが、管理会社に支払う費用です。入居者からの問合せ対応や設備保守などの目的で、物件管理を委託する費用が必要となるのです。

これらの出費は、家賃収入でカバーする必要があります。

デメリット2:空室リスクや管理の手間

賃貸物件は、入居者を募集してもすぐに借り手が決まるとは限りません。仮に初期費用としてリフォーム代をかけても、借り手がつかなければ家賃収入でカバーすることができないことを頭に入れておきましょう。

また、建物の管理や入居者からの問合せ対応なども大変です。設備故障やトラブルなどが生じた場合、貸主が遠方へ赴任しているとなれば、すぐに駆けつけて対応することは難しくなります。

このような問題は、管理会社に任せることで解決できます。管理委託料はかかりますが、入居者からの問合せに迅速に対応できれば、空室リスクを大幅に減らすことができます。

デメリット3:破損や汚損のリスク

入居者の不注意で、自宅に破損や汚損が起こる可能性も少なくありません。最悪の場合は火災などで自宅を失うリスクもあります。大切なマイホームで家族以外が暮らすことに、心理的抵抗を持つ人もいるでしょう。

これらのリスクに備え、国交省が制定している「原状回復のトラブルとガイドライン」をよく確認しておくことが重要です。ガイドラインによれば、入居者の落ち度による汚損・破損について、修繕費は基本的に入居者側に負担してもらえますが、全てが元通りとはいかない可能性も頭に入れ、気になる点は契約書や管理規約に盛り込んでおきましょう。また、トラブルが起きないように、事前に建物の過去の履歴や不具合などを明記した「物件状況確認書」を作成しておきましょう。

転勤中に自宅を賃貸する場合の注意点

転勤 自宅 賃貸2

転勤中に自宅を賃貸する場合は3つのポイントに注意しましょう。

・定期借家契約にする
・事前に銀行に了解を取る
・確定申告が必要

それぞれの内容は次のとおりです。

定期借家契約にすること

「定期借家契約」とは、賃貸借契約の形式の一つで、契約期間の更新がない契約のことを指します。定期借家契約にすることで、事前に賃貸借契約の終了期間を貸主側で決定することが可能です。

一方、契約更新のある一般的な契約形態を「普通借家契約」と呼びます。普通借家契約を結ぶと、貸主側から更新拒絶を行うことは原則できません。つまり、契約終了期間を迎えても、入居者が希望すれば自動的に契約更新となってしまうのです。

転勤が終了したあとはマイホームで暮らしたいと考えている場合は、定期借家契約を締結しましょう。ただし、定期借家契約を結んでいても、転勤が終了するタイミングが予定より前後してしまうと余計な出費がかかる場合もあるため注意しましょう。

住宅ローン借入先の銀行に了解を取る

自宅を賃貸に出す前に、住宅ローン借入先の銀行に了承を得ることが重要です。住宅ローンの金利が低く設定されているのは、あくまで居住するための物件だからです。自宅を賃貸に出すと、「収益物件」とみなされ、資金使途が変更されたと判断されます。そのため、ローンの種類が変更されてしまう可能性があります。

ただし転勤などのやむを得ない事情の場合、一時的な貸し出しは認められている可能性が高いです。悪質な資金使途変更だとみなされてしまう前に、銀行の了承を取っておきましょう。

確定申告が必要

サラリーマンなどの給与をもらう仕事の場合、年間の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。そのため、家賃収入が年間20万円以上発生する場合は、確定申告が求められます。

賃貸か売却かの判断ポイント

マイホームを賃貸に出すか売却にするか、判断するのが難しい人も多いのではないでしょうか。ここからは、賃貸か売却かの判断ポイントを紹介します。

ローン返済額よりも家賃収入が上回るかどうか

住宅ローンを完済していない場合、毎月の住宅ローンの支払額と家賃収入の金額を比べてみましょう。家賃収入がローンの支払い額を上回れば、売却よりも賃貸がおすすめです。

当然ですが、家賃収入よりローンの支払額が上回ると、毎月赤字になってしまいます。前述の通り、賃貸経営を始めるには初期費用や管理委託料もかかるため、トータルで見てもマイナスとなり賃貸はおすすめできません。

一方、自宅を売却する場合は、ローンを完済することが求められます。ローン残額よりも高値で売却できれば、売価をローン返済に充てることができますが、売価が下回ってしまうと赤字になってしまうため注意しましょう。

転勤期間

多くの人が居住用として新しい物件を探しています。そのため、転勤期間が短すぎる場合は借り手がなかなか見つかりません。

特に1年以内の引っ越しは入居者にとっても負担のため、1年以内の短期間の転勤であれば空き家にしておく選択肢も検討しましょう。

転勤期間が2〜5年の場合、賃貸に出すのがおすすめです。5年以上の長期の場合や転勤の終了期間が決まっていない場合は、売却も視野に入れましょう。5年以上先になると家族の状況も変化し、現在のマイホームが住みにくくなったり、マイホーム自体が不要になるケースも考えられます。

まとめ

マイホームを持っているのに転勤が決まった場合は、一時的に賃貸に出すことがおすすめです。自宅を賃貸に出すことで家賃収入が得られ、長期不在中の一部の管理を兼ねることができます。

転勤中のマイホームを賃貸するなら、地域のニーズに精通した信頼できる管理会社に任せましょう。

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