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【大家さん向け】高齢者の入居受け入れにあたってのポイント!リスクや対処法も解説

賃貸経営の基礎
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#空室を早く埋めたい
【大家さん向け】高齢者の入居受け入れにあたってのポイント!リスクや対処法も解説

少子高齢化の進行にともない、賃貸経営を行う大家さんとしては「高齢者の入居」を積極的に受け入れていく必要があるといえます。ただ、「さまざまなリスクを考慮すると受け入れるのは難しい……」と悩んでいる大家さんも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、高齢者の入居を受け入れる際のリスクと、それらを解消し安心して受け入れるための7つのポイントについて解説します。

65歳以上の単身世帯は増加。賃貸住宅へのニーズは高まっている

少子高齢化にともない、これまで賃貸住宅のターゲット層だった若年層の単身世帯は減少しており、空室問題は避けられません。一方で高齢者の単身世帯は増加傾向にあり、2015年の65歳以上の一人暮らしの人数は男性が約192万人、女性が約400万人となっており、今後さらに増加すると推測されています。

高齢者の賃貸住宅へのニーズが高まっていますが、住居が十分に提供されていないのが現状です。これは、リスクの高さから大家さん側がこれまで高齢者の入居受け入れに消極的だったという背景があるためです。

高齢者の入居を受け入れるリスクとは

なぜ高齢者の入居受け入れはリスクが高いといわれているのでしょうか。ここからは、「金銭面」「健康面」3の2つのリスクについて解説していきます。

金銭的なリスク

高齢でも現役で働いていれば、毎月決まった収入で家賃を支払うことは可能です。一方、定年後年金で暮らしている場合には、毎月定期的な収入が見込めるものの審査基準に足りていないこともあります。。

健康面でのリスク

高齢の入居者の場合、室内・共用部での転倒等の事故が若い世代よりも起きやすくなります。また、孤独死も増加傾向にあり、内閣府による「東京23区における一人暮らしで65歳以上の人の自宅での死亡者数」は、平成30年では3,882人となっています。万が一、孤独死が発生してしまうと、原状回復やクリーニングなどの損失が出てしまうほか、次の入居者募集に支障が出るなど、大家さんにとっては大きな負担となるでしょう。

高齢者の入居受け入れにはメリットも!

このようなリスクから大家さんから敬遠されやすい高齢者ですが、一方で受け入れにはメリットもあります。高齢者入居を受け入れるメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。

長期入居してもらいやすい

高齢者入居のメリットとして、長期にわたって入居してもらいやすいという点が挙げられます。若い世代は就職や転勤、結婚などのライフイベントをこれから控えており、そのたびに入退去を繰り返す可能性があります。一方で、高齢者は家族構成や生活スタイルの変化が少なく、長期にわたって住み続けていただける方が多いのです。

家賃の値下げが起きにくい・原状回復費用減

2つ目のメリットは、家賃の値下げが起きにくく、原状回復費用の発生が抑えられる点です。

前述のとおり、高齢者は長期入居の可能性が高くなります。そのため、空室対策のためにおこなう家賃の値下げのリスクが低くなります。また、入退去のたびに必要となる原状回復費用の発生も抑えられるでしょう。

高齢者の入居受け入れにあたって押さえておくべきポイント7選

高齢者入居 トラブル防止2
確かに一定のリスクはありますが、少子高齢化時代の空室対策を考えるうえで、高齢者入居について前向きに検討しておく必要があるといえるでしょう。大家さんは高齢者の受け入れについて、どのような準備をしておくべきなのでしょうか。

以下の7つのポイントを押さえておきましょう。

①親族の保証人をつけていただく
②家賃保証会社の利用を検討する
③保険への加入
④家賃滞納発生にそなえ、役所などの相談窓口を把握しておく
⑤長期入居者には、定期的に部屋の状態を確認
⑥近所づきあい、コミュニケーションで孤独死を防ぐ
⑦人感センサーなどの機器を活用した「見守りサービス」の利用

①親族の保証人をつけていただく

まずは、家賃滞納にそなえて、親族の連帯保証人をつけてもらいましょう。同時に、緊急時の対応についても、その親族の方にお願いできるかを確認します。

また保証人になりうる方の年齢にも注意しましょう。

②家賃保証会社の利用を検討する

高齢者の場合、既に近親者が他界してしまっている等の事情により、親族に頼ることができないことも少なくありません。その場合は、家賃保証会社の利用を検討しましょう。高齢者の住宅確保を目的とした支援制度なども増えてきています。

③保険への加入

健康面のリスクに対しては、大家さん向けの保険への加入がおすすめです。近年は、所有物件で万が一孤独死が発生した場合、原状回復・遺品整理費用などの補償ができる保険が多数登場しています。

④役所などの相談窓口を把握しておく

市区町村では、弁護士・司法書士・税理士などの各種専門家による無料相談をおこなっている場合が多いです。高齢者受け入れに限った話ではありませんが、万が一家賃滞納が発生した際には速やかに相談ができるよう、相談窓口の連絡先を確認しておきましょう。

⑤長期入居者には、定期的に部屋の状態を確認

新たに高齢者の入居を受け入れるときだけではなく、既存の単身入居者様の将来的な高齢化にも事前に備えておきましょう。

同じ入居者様に長い間住んでいただける点はメリットでもある一方、室内を長期にわたってチェックできないというデメリットもが生じます。内装や設備がどのように使われているか確認ができず、思った以上にが老朽化が進行していたり、室内がゴミ屋敷化してしまうといった事例も報告されています。

そこで、定期的に部屋の状態をチェックできるように、「長期入居特典」といった形で、10年ごとにエアコンクリーニングや内装の更新を提案するのも1つの方法です。

⑥近所づきあい、コミュニケーションを密に

もし、大家さんが物件の近隣に住んでいる場合は、入居者と積極的にコミュニケーションを図りましょう。何か変化があった際に大家さん自ら気づいたり、入居者から知らせてもらったりしやすい関係づくりを心がけることで、孤独死などの万一の事故を未然に防ぐことができます。

⑦人感センサーなどの機器を活用した「見守りサービス」の利用

所有物件が遠方の場合は、見守りサービスを利用するのも有効です。人感センサーなどの機器を活用し、離れていても入居者の日々の様子を見守ることができます。

高齢者が安心して暮らせる社会を目指して

今回は高齢者の入居を受け入れる際のリスクとポイントについて解説しました。高齢者の入居には確かに一定のリスクがありますが、事前に受け入れについて準備をしておけば回避できる可能性があります。また、長期にわたって入居していただきやすいなど大家さんにとってのメリットもあります。今後増えていく高齢者が安心して暮らせる社会を目指して、ぜひ積極的な受け入れを検討してみましょう。

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