エイブル

家主様・オーナー様向けサイト
  1. HOME
  2. お役立ち記事

老朽化アパートを建て替えたい!基準となる年数や費用を基礎から解説

建築・建て替え
公開日:
更新日:
#賃貸経営の知識をつけたい
老朽化アパートを建て替えたい!基準となる年数や費用を基礎から解説

経営するアパートが老朽化してきて、建て替えを検討しているオーナーもいることでしょう。アパート建て替え時期の目安は30年ほどと言われています。

ここではアパートを建て替えるメリットや、なぜ築後30年が建て替えの目安なのかについて紹介します。また、必要な費用や融資をスムーズに受けるコツ、入居者の立ち退き交渉についても併せて解説します。

建て替えのメリットとは

アパート建て替えにはいくつかのメリットがあります。

一つめは収益向上が見込めるということ。古いアパートは入居者も集まりにくく、入居者を増やすためには家賃を下げる必要がありました。しかし建て替えを行うことによって、現代のニーズにマッチした機能性の良い物件に変身させることができます。ニーズに合った物件であれば満室になる可能性も高くなりますし、更に家賃を以前より上げることができます。

二つめは火災や地震などの災害に強い建物にできる点です。世間一般的に防災への意識は強くなっているため、火災や地震に強い建物であることは入居希望者へのアピールポイントとなります。

三つめは税金対策になるということ。建物には法律で決められた税務上の法定耐用年数があります。減価償却とは購入代金を一度に経費とするのではなく、分割して少しずつ計上するルールのことですが、アパートの場合は耐用年数内で計上されることとなります。建て替えが必要なアパートは耐用年数が超過していることが多く、減価償却費が計上されずに税金が高くなっている場合も。建て替えを行えば、再び減価償却費を計上することができるため、税金を減らすことが可能となります。

建て替えの目安は築後30年

アパート建て替え 融資2

アパートの建て替えの時期は築後30年ほどが目安です。法定耐用年数は木造アパートであれば22年、鉄骨造(鉄骨の厚み3mm超4mm以下)のアパートであれば27年です。つまり30年を超えると耐用年数を満了し、さらにアパートローンの返済も終わっているケースが多くなります。

耐用年数を超えたら絶対建て替えしなければいけないわけではありませんが、そのころから不具合が出だしますし、銀行の融資も受けにくくなります。また30年前の物件だと、部屋の仕様が時代のニーズに合わなくなっていることもあるでしょう。築30年を目安に、根本的な改善が行える建て替えを検討することをおすすめします。

アパート建て替えに必要な費用の内訳

アパートの建て替え費用には「解体費用」、「建設費用」、「入居者の退去費用」が必要になります。ひとつずつ見ていきましょう。

解体費用

アパートを建て替える場合、まずは古い建物を解体する必要があります。解体費用は建物の構造や大きさ、立地条件などによって大きく異なります。また施工条件によっても異なり、例えば敷地が狭くて作業員による手壊しが多いようなアパートの場合は、費用は高くなる傾向があります。

自治体によっては補助金を活用できる場合もあるので、あらかじめ調べておくとよいでしょう。

建設費用

続いてアパートを建設します。建設費用も、建物の構造や立地条件などによって異なります。建設費用以外にも、電気、ガス、上下水道、換気、エアコンなどの設備費や、外構工事費用、登記や固定資産税などの諸費用も必要となります。

入居者の退去費用

建て替えるアパートに入居者がいる場合は、退去をお願いすることになります。スムーズな退去のために支払われるのが立ち退き料です。立ち退き料の金額は決まっておらず、オーナーと入居者との話し合いで決まります。一般的には、「家賃6ヶ月分」、もしくは50万円~80万円の「引越し代プラスアルファ」程度の金額が相場となっています。

アパート建て替えで融資をスムーズに受けるコツ

アパートの建て替えにおいて、自己資金だけで費用を全額払える人は少ないでしょう。銀行など金融機関には、アパート経営者のためのローンがあります。融資をスムーズに受けるためには金融機関向けの資料を用意しておくようにしましょう。

金融機関向けの資料を用意しよう

自分の資産一覧表や、今後10年の不動産賃貸業に関するシミュレーション、買い増しの計画などの資料を用意するとスムーズに融資が受けられるでしょう。

解体と建築工事に必要な費用はどのくらい?

解体の坪単価の目安は、木造では4~5万円、鉄構造では6~7万円ほどとなっています。例えば、100坪の木造アパートであれば400~500万円程度となります。

建築工事費は、木造では坪約80万円、軽量鉄骨では坪約75万円、重量鉄骨では約90万円ほどが目安となっています。例えば床面積が100坪のアパートを建て替えようとしたとき、建設費用は木造でも8,000万円かかるということになります。

アパート建て替えには入居者への立ち退き交渉が必要

アパートの建て替えには、現在住んでいる入居者に対して立ち退き交渉が必要となります。オーナーから入居者へ退去の申し入れを行う場合は、原則として期間満了の6ヶ月前までには解約の申し入れを行わなければならず、申し入れには正当な事由も必要です。また正当な事由があったとしても、賃借人がスムーズに退去しない場合は交渉が必要となります。

立ち退き交渉を直接行えるのはオーナーか弁護士のみです。立ち退き交渉の準備を行い、対策をしっかり立てて臨むようにしましょう。

立ち退きの進め方とスケジュール

①解約申し入れ(6か月前)
②話し合い・和解(4か月前)
③転居先の斡旋(3か月前)
④明け渡し

立ち退き交渉のコツについてはこちらの記事をチェック!
アパート建て替えの立ち退き交渉は最低6ヶ月前から!立ち退き料の相場も解説

フリーワード検索