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知らなきゃ危険!競売物件の注意点とリスク

不動産売買
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更新日:
#賃貸経営の知識をつけたい
知らなきゃ危険!競売物件の注意点とリスク

不動産投資をしている方にとっては、「競売物件」という言葉は身近なものであり、よく聞く単語ですよね。しかし、実際に競売物件とはどういった物件なのか、よくわからないという人がほとんどなのではないでしょうか。

今回は、これから競売物件を購入したいという方や、将来不動産投資をしてみたいという方に向けて、競売物件の注意点とリスクなどを解説していきます。

競売物件とは

競売物件とは、何かしらの事情で住宅ローンの返済が滞ってしまったことにより、担保の土地や家などの不動産が、強制的に売却された物件のことを言います。

一般的な売買と違うのは、購入する際に入札という手続きを行い、高い価格で入札した人が物件を購入できる仕組みという点です。

競売物件のメリット

競売 注意点2

それでは、競売物件のメリットとして考えられることを見ていきましょう。

購入価格が安い

競売物件のメリットは、なんといっても価格の安さにあり、通常の相場の6〜7割程度の金額で購入可能です。

競売物件は入札によって行われ、一般人も参加できます。しかし半数以上は不動産会社などの業者で、リフォームなどをして再販するというケースが多いのが現状です。リフォームしてから売っても利益が出るのですから、相場より相当安い価格で購入できるのがおわかりでしょう。

手続きがシンプル

競売物件は、通常の売買物件よりも手続きがシンプルで負担が少ないというのが特徴です。通常の売買契約における所有権の移転登記や抵当権の抹消登記といった手続きは、司法書士に頼みます。(手続きは自分でもできますが、たくさんの書類を用意した上で専門知識が必要です)

しかし、競売物件の場合は裁判所が手続きを行います。購入者は、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類を提出し、保証金を納付した後、残りの代金を支払うことで手続きが完了します。

物件の多様性

競売物件では、一般の市場では出回らないような特殊な物件が多いのも特徴です。特殊な形の土地や極端に狭い土地などは需要が少ないため、通常の市場では売り出されることが少ないのです。

しかし、裁判所の不動産競売では、土地の大小や変形などにも関係なく手続きが行われます。離島や山奥の土地なども出回るので、特殊な土地などを手に入れたいという方は、チェックしてみると良いでしょう。

競売物件のデメリット

価格も安く多様な物件があり、手続きも簡単というメリットが多い競売物件ですが、もちろんデメリットもあります。実際どのようなデメリットが考えられるのか見ていきましょう。

事前に建物の内見ができず、内部に欠陥がある可能性がある

競売物件は事前の内見が不可能です。裁判所が作成した「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」の3点の書類をもとに、物件の情報を収集するほかありません。

「物件明細書」には賃借権の有無などの物件情報、「現状調査報告書」には建物の種類や構造、物件や土地の使用用途についての情報、「評価書」には競売物件の周辺の環境や評価額、図面などの資料が記載されています。

「現状調査報告書」には内部の資料が添付されていますので、購入者にとっては重要な資料です。しかし、内部の欠陥などについては記載がないため、住んでみてからわかるケースもあります。

物件や鍵の引渡しが保証されない

競売物件は売主がいないため、引渡し義務が発生しないというのもデメリットです。競売物件は裁判所によって差し押さえられた物件ですが、住人が退去していない場合があり、この場合は購入者が裁判所に引渡し、命令の申し立てをする必要があります。

しかし、賃貸アパートや賃貸マンションの場合、競売でオーナーが変わったとしても、借地借家法によって借地権が守られていますので、正当な事由がない限り、入居者の立ち退き交渉はとても難航します。賃貸物件を競売する際は、入居者の有無や、賃貸経営の継続など、計画を持って購入しなくてはなりません。

購入のキャンセルが出来ない

競売物件は裁判所が定めた「期間入札」という形で購入します。この期間に、最も高い価格で入札した者に権利が明け渡されることになりますが、落札後は取り消しができませんので注意が必要です。

競売物件が不安なら公売物件を検討しよう

競売物件は、安くて手続きが簡単などのメリットもありますが、内部の欠陥や引渡しに関するデメリットがあります。このようなデメリットが不安と感じているのなら、公売物件を検討することも視野に入れましょう。

公売物件とは、税金(所得税・相続税・贈与税など)を支払わず差し押さえられた物件のことです。競売と比べて価格は市場価格とほぼ同じですが、競売物件の債権者が個人や民間企業なのに対し、公売物件は国税局や自治体が債権者となります。管轄も競売物件は裁判所なのに対し、公売物件は国や自治体が管轄しています。

したがって、価格は市場並みですが、競売物件よりリスクが少なく、安心して購入が可能です。

まとめ

今回は、競売物件の注意点とリスクなどを解説しました。競売物件はリスクも伴いますが、注意点とリスクを頭に入れておけば、ご自身の住宅や賃貸物件、投資物件などを安く購入できます。
安い物件や特殊な土地をお探しの方は、競売物件の購入を検討してみてください!