【2022年1月最新】金融機関ごとにアパートローン金利を比較
アパートローンの借入では、金額の上限のほかに金利のことも考え […]
賃貸経営を始めるうえでアパートローンを検討している方が頭を悩ませるのは、事業計画書ではないでしょうか。事業計画書は、アパートローンを借りるうえで大切な審査基準の材料となります。そのため、内容によっては融資が受けられない場合もあります。
そこで今回は、アパートローンを検討している方に向けてポイントとなる事業計画書ついてご紹介しましょう。
好条件でアパートローンを借りるためにも、しっかりとした事業計画書を書くのがポイントです。
目次
事業計画書とは、アパートローンを組むために金融機関に提出する書類のことです。事業計画書には建物の概要から建築費や初期費用などの総事業費、家賃収入や支出から算出した収益などを記載します。
事業計画書は、審査の基準となる大事な判断材料になります。賃貸経営を始めるにあたり、物件に収益性があり長期的に経営可能であることが大切です。
ただし、融資を受けやすくするために根拠のない数字を記載すると、見通しの甘さを指摘され融資が受けられない場合があります。金融機関からの信頼を得て融資を受けやすくするためにも、客観的なデータを基にしっかりとした事業計画書を作成することが重要です。
また、事業計画書は賃貸経営を長期的なビジョンで見据えます。初期費用や必要経費、どのくらいの収入が見込めるのか収支が可視化できるため、入念に計画を立てれば修繕費など突然の支払いにも慌てることがありません。
事業計画書といっても、どのような内容を記載すればよいのでしょうか。記載する主な内容は以下の7つです。
1.計画地の概要
2.建物の概要
3.物件コンセプト
4.家賃想定表
5.総事業費
6.資金計画
7.収支計画
それでは、注意点も含め見ていきましょう。
まず1つ目は、計画地の概要です。
計画地の概要とは、物件を建築・購入する際の土地についてまとめたものです。土地の住所や面積、法令上の制限を記載します。
2つ目は建物の概要です。
この概要は建物についてまとめたもので、構造や戸数、工期などを記載します。
3つ目は物件コンセプトです。
たとえば、大学付近の賃貸物件であれば、大学生が入居しやすいように家具付きや留学生の受け入れも可能な物件にするなど、想定する入居者のニーズに合ったコンセプトを記載します。
物件のコンセプトが周辺環境と合っていなければ、入居者のニーズに合わず空室が増えてしまいます。そうなってしまうと、収益性の低い物件と判断されてしまうため、注意が必要です。
4つ目は設定家賃を記載した家賃想定表です。
周辺の家賃相場からかけ離れた設定になっていないかを調べて記載します。
ここでの注意点は、空室があることを考慮しておくことです。ローンの返済は家賃収入から支払われます。常に満室状態で想定しておくと、空室が増えた場合手元の資金から持ち出さなければいけません。
5つ目は総事業費を記載します。
総事業費とは、設計料や建築費、物件購入費といった諸費用など全てを合わせた金額です。
6つ目は資金計画です。
賃貸経営における資金をどのように調達するのか、自己資金はどれくらい用意しているのかを記載します。
最後は収支計画です。
収支計画は、賃貸経営における収支をまとめたものです。収支計画を立てることで収支の流れを把握することができ、賃貸経営によってどれほどの収益を得られるのかが分かります。
賃貸経営は長期的な事業のため、どれくらいの収益が見込めるか現実的な数字で把握することが大切です。収支計画は、家賃収入から支出を引いた利益を算出することで計画を立てられます。
項目 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | |
収入 | 賃貸収入 | 800,000 | 800,000 | 800,000 |
管理・共益費 | 50,000 | 50,000 | 50,000 | |
礼金 | 50,000 | 0 | 0 | |
駐車場 | ||||
収入合計/月(A) | 900,000 | 850,000 | 850,000 | |
支出 | ローン返済額 | 300,000 | 300,000 | 300,000 |
固定資産税 | 30,000 | 30,000 | 30,000 | |
火災保険料 | 30,000 | 30,000 | 30,000 | |
管理・共益費 | 50,000 | 50,000 | 50,000 | |
修繕積立金 | 25,000 | 25,000 | 25,000 | |
支出合計/月(B) | 435,000 | 435,000 | 435,000 | |
収支 | 月額収入(A-B) | 465,000 | 415,000 | 415,000 |
年額収入 | 5,580,000 | 4,980,000 | 4,980,000 |
まず、どれほどの収入が見込めるのか計算します。収入は主に家賃、共益費、礼金、駐車場があれば駐車場代が含まれます。
次に支出です。支出は主にローン返済額や必要経費、各種税金や保険料、管理費、修繕積立金などがあります。
これらの収支の流れを算出し、年単位で表にまとめましょう。
ここまで、事業計画書に記載する内容や収支計画書の立て方についてお伝えしました。入念に事業計画を立てても、自分に不利な条件でローンを組んでしまっては意味がありません。
そこで、好条件でアパートローン借りるコツは以下の2つです。
1.複数の金融機関と比較する
2.優遇条件の有無を確認する
ひとつずつ見ていきましょう。
まずは、複数の金融機関と比較することです。
金融機関と一言でいっても、都市銀行や地方銀行、信用組合などさまざまです。家から近い銀行や、普段から付き合いのある銀行から融資を受けるのも一つの考えでしょう。
しかし、金融機関によってそれぞれ金利や審査の基準が異なります。複数の金融機関と比較をし、賃貸物件に合った条件の金融機関を見つけましょう。
最後は優遇条件の有無を確認することです。
優遇条件のひとつに、不動産会社と提携している金融機関の利用で、金利の優遇や、審査が通りやすくなることがあります。
また、日本政策金融公庫は女性や若者、シニア世代への融資制度があります。さまざまな優遇条件の有無を確認し、好条件でアパートローンを借りましょう。
アパートローンを組むために必要なのが事業計画書です。好条件で借りるためには、しっかりとした内容にしなければいけません。
しかし、「書き方は分かったけど、一人では不安だ」「確実に融資を受けたい」と思われる方もいるのではないでしょうか。一人で作成するのがむずかしいときは専門家に相談し、スムーズで確実な融資を受けましょう。
今回は、アパートローンを検討するうえで欠かせない事業計画書についてご紹介しました。融資を受けるために必要な事業計画書ですが、長期的な賃貸経営において収支の流れを把握するのが重要です。
収支のバランスを考慮し、安心できる賃貸経営に乗り出しましょう。